「どうしてこの子はなかなか成績が上がらないんだろう?」
「頑張っているように見えるのに、伸び悩んでいる…」
教員として日々子どもたちと関わる中で、成績が伸び悩む子どもたちには、**“共通するマインド”**があると感じています。
この記事では、私が現場で見てきた「学力の低い子に共通する5つのマインド」をご紹介します。
早い段階で気づいてあげることが、学力向上だけでなく、自己肯定感の回復や学校生活の安定にもつながります。
1. 自己肯定感が低い
授業がわからない。
テストを返されれば、自分より高い点を取る子ばかり。
居残り、再テスト、補習――。
こうした繰り返しの中で、「自分はできない」「自分なんて…」と自信を失い、自己肯定感が著しく低くなってしまう子が多くいます。
特に高校生になると、受験や内申など現実的な評価が重くのしかかり、深い劣等感につながることも。
2. プライドが高い(でももろい)
意外かもしれませんが、自己肯定感が低い子ほど**「高いプライド」で自分を守ろうとする**傾向があります。
- 授業中に教師のサポートを拒否
- 間違えることを極端に嫌う
- 「挑戦しない」ことで失敗を避けようとする
失敗=劣等感に直結するため、そもそも挑戦しないという選択をするようになります。
3. 謝ることができない
1・2の特徴とも関連しますが、「素直に謝れない」ことも多く見られます。
注意や指導を受けたときに、
- ごまかす
- 言い訳をする
- 逆ギレする
といった反応をする子は、自分の“できなさ”を認めることが怖いのです。
4. 自分の非を認めず、他人や環境のせいにする
- 「ちゃんと勉強したところが出なかった」
- 「テストが難しすぎた」
- 「体調が悪かった」
- 「○○先生の教え方が悪い」
…など、常に“自分以外”の理由で正当化しようとする姿勢が見られます。
この状態では、「次こそ頑張ろう」「やり方を変えてみよう」といった前向きな改善が起こりません。
5. 悪い意味で楽観的すぎる
「提出物が出せなくてもなんとかなる」
「成績が悪くても進級できるから大丈夫」
「テスト?まぁ、次頑張ればいいや」
このように、現状を軽く見てしまう傾向も多く見られます。
特に中学生までは義務教育ですので、出席日数や成績が悪くても進級できてしまいます。そのため、危機感を持たないまま過ごしてしまうことも。
ところが、高校生になると「なんとかならない現実」が一気に押し寄せます。
そのとき初めて、
- 不登校
- 部活を退部
- 学校を退学
- 親を巻き込んだトラブル
といった形で、問題が顕在化することも少なくありません。
◆ 年齢が上がるほど、改善は難しくなる
この5つのマインドは、小学校低学年 → 高学年 → 中学生 → 高校生 と年齢が上がるにつれて強くなり、修正が難しくなる傾向があります。
ですので、1つでも当てはまる子がいれば、できるだけ早い段階で働きかけることが重要です。
◆ おわりに
学力の差は、単に「能力差」だけではありません。
その子の「考え方」や「感じ方」、つまりマインドによって大きく影響を受けます。
今回ご紹介した5つのマインドは、子どもの言動の“裏にある心”を理解するためのヒントです。
周囲の大人がそのサインに気づき、否定ではなく、共感と支援で寄り添うことが何よりのサポートになります。
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